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かねしろニュース(スタッフブログ)

糖尿病教室に参加して2015/10/06(火)

先日、当院で行っている糖尿病教室に参加された学生さんから
お手紙をいただいたのでご紹介します。

 今回は、このような貴重な体験をさせていただき誠にありがとうございました。自分は今まで、糖尿病については薬剤師の先生からの話しか聞いたことがありませんでした。そのため、糖尿病に使われる薬について、ある程度の知識はありましたが、病態についてははっきりと理解していませんでした。今回の勉強会では、糖尿病の病態から始まり、食事療法、運動療法についてわかりやすく理解することができました。
 食べ物などが小腸を通過したときに、L細胞が刺激され、GLP-1を分泌し、これが膵臓にてインスリン分泌の準備をする過程と、糖が小腸から門脈を通過して肝臓に到達し、血中に入る過程、この両者とも理解していましたが、この2つの過程の速度を考えたことはありませんでした。このとから、野菜から食べることで、インスリンの準備をする時間をもたせ、食事による急激な血糖の上昇を抑えられることに衝撃を受けましたし、より理解が深まりました。
 食事療法においては、間食すると血糖が高値で保たれてしまい、β細胞が働き続けることになり、結果としてβ細胞が働かなくなることや、死滅してしまうこともあるため、1日にインスリンの分泌を3回に抑えることが糖尿病の治療につながることを知りました。
 また、30分ごとに水を飲むことで、「腎臓の機能を保つ」「脱水予防」「口腔内を清潔に保つことによる感染予防」の3つの良いことがあることがわかりました。
 糖が細胞内に取り込まれるには、まずインスリンが細胞膜上の受容体に結合し、リン酸化を誘導することでGLUT-4が活性化される。そして、細胞膜上に出てくることで糖と結合し取り込まれるが、GLUT-4は運動不足および肥満で機能しなくなることも初めて知りました。これが機能しないと、インスリンがあるのに血糖は下がらなくなり、インスリン抵抗性の糖尿病となります。
 運動療法としては、小汗が出て、息切れをともなう約1分間の運動を、最低でも中1日で行うのが理想で、2日あけるとGLUT-4はもとの機能に戻ってしまいます。
 HbA1cが5.5~7%ほどの患者さんには、75gOGTTという試験を行い、血糖値とインスリンを経時的に測定します。通常では30分後にインスリン値が最大となるのに対し、糖尿病の人の中には180分後などにインスリン値が高値を示し、急に低血糖を起こす機能性低血糖の人がいます。このような人には、α-グルコシターゼ阻害薬であるベイスンやグルコバイ、セイブルなどを処方することも教えていただきました。
 このように、糖尿病について様々なことを今回の勉強会から学ばせてもらいました。これらの知識を最大限いかすことができるのは、服薬指導のときだと考えています。患者さんは病院にかかってから薬局へ来られて、最後に薬剤師の話を聞くことになるので、印象に残りやすいと思います。だからこそ、わかりやすく内容の濃い指導をすることで、患者さん自身が薬物治療を積極的に行ってくれるようになると思います。
 内容の濃い指導を行うためには、糖尿病に関しては、薬の指導に加えて食事や運動についても指導できたら、よりよい指導になるし、糖尿病治療のいちばんの助けになるのではないかと思いました。
 わかりやすく指導するためには、今回、先生が動脈硬化の説明をしていたときのように、写真や図を使うのが最も良いのではないかと思います。
 また、処方箋の内容をそのまま鵜呑みにせず、まずは患者さんに、「先生から飲み方についてなにか言われていますか」とたずねることで、先生の意図を取り入れた服薬指導ができると思いました。
 今回の内容は、とても勉強になることばかりでした。今回、糖尿病について理解したことを、知識として定着するまでしっかり復習をして、自分の服薬指導にいかしていけるように努力したいと考えています。今回は本当にありがとうございました。

薬剤師実習生(薬科大学5年生)

神奈川県相模原市、大和市、東林間、鶴間 かねしろ内科クリニック 糖尿病・脂質異常症・肥満専門外来・甲状腺専門外来

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