Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

シリーズ生活習慣病 第05弾!

これまでお話ししてきた事を受けて、来院された患者さんの多くが血圧が高かったのに放置していた、
という状況でした。そこで、今回のテーマはズバリ「血圧はいくつにすればよいの?」 です。
外来にいらして測るとなぜかいつもより高い(白衣性高血圧)方、逆に家では高いのに病院では低く
出てしまう(逆白衣性高血圧)という方、さまざまです。実は外来での血圧はあくまで参考値、大切なのは家庭での血圧測定です。指や手首で測るタイプではなく、腕に巻くタイプを購入してみてください。

そして、重要なのは朝起きてすぐと寝る直前です。日常生活の中で、我々の血圧は大変上下しています。
昼間傷ついた血管は、夜中睡眠中に修復されます。寝る前や早朝の血圧が高いと動脈硬化が進み、いつか心筋梗塞や脳梗塞を起こします。そこで特に糖尿病のある方は130/80mmHg未満、尿タンパクが出ているような腎臓機能障害のある方125/75mmHg未満を目指さなければいけません。
けっこう厳しい!ですが守らないと将来必ずアクシデントが起こります。ちなみに成人の4人に1人が高血圧症です。減塩、減量、運動を頑張りましょう。

シリーズ生活習慣病 第04弾!

界型糖尿病(HbA1cが5.0~5.8%位)の可能性のある方は安心せず精密検査を受けましょう、と前回書いたところ
「心配になってきた」「うちの主人の結果が・・・」と多くの患者さんの声をいただきました。
そこで、シリーズで生活習慣病について連載したいと思います。

今回は皆さん聞き慣れてはいるけど、よく判らないコレステロールについてです。
実は よく言うコレステロールとは総コレステロール(TC)の事で、簡単に説明すると「全ての脂質の合計」、つまり、あまり意味がありません。現在は悪玉(LDL)・善玉(HDL)コレステロール、そして中性脂肪と(TG)と、この3者それぞれの値が重要です。といっても健診では、TC、HDL、TGのみ。肝心の悪玉LDLコレステロールが出ていない事があります。そこで、今から下の計算式を参考に一度出してみましょう。
LDLは病気の合併により正常値が変わりますが、低いほど動脈硬化を起こしにくいのです。
ちなみに糖尿病があやしい方はLDL120mg/dL未満を目指しましょう。

シリーズ生活習慣病 第03弾!

前回お話した糖尿病になりかけの、「境界型糖尿病」の方が非常に多いという内容を読まれ、心配された方々が数多く来院されましたが、例外なく皆さん境界型でした。すでに完全に糖尿病になっている方もいらっしゃいました。

「ホームページを読んでよかった」とおっしゃっていただき嬉しさ半分、まだまだ隠れ糖尿病の方が多くいらっしゃるのだろうと心配いたしました。
中には「境界型ならまだOKでしょ?」と思われている方が多いですが、ダメです。いきなり断言してしまいましたが、日本人の偉大な研究である久山町スタディーによれば、正常な人に比べ、境界型で2倍も(完全な糖尿病で3倍)心筋梗塞などを引き起こす危険があることがわかっています。
このような場合、糖負荷試験(75gOGTT)というものを行い、血中インスリン濃度を分析し、治療方針、作戦を練ります。

何をかくそう、ウチの職員にもHbA1cが5%を「知らぬ間に」越えているスタッフがおり、今必死に食事・運動療法をやっています。皆さんも怖がらず、一度専門家に見てもらいましょう。
ちなみに今(境界型)ならきちんとがんばれば、よくなるケースがほとんどです。

シリーズ生活習慣病 第02弾!

前回に引き続き「糖尿病」についてのお話をします。
現在、糖尿病の患者さんは740万人、境界型糖尿病(いわゆる予備軍)の人を含めると、
日本の成人6.3人に1人、花粉症と同じ位の国民病となっています。
「糖尿病になっている」のに認識がなく、医療機関を受診していないケースが多いのが問題です。
先日も外来で「データが気になるから夫の精密検査をして欲しい」とデータを見せられ驚きました。
すでに糖尿病になっていたのです。
健康診断では、空腹時血糖(正常値110mg/dl未満)しか測らない場合もあり、値が109でも「正常」と判断されます。しかし、完全に正常の方のほとんどは100を越えません。
そのため、糖負荷試験でインスリン濃度までチェックしたり、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といって過去1~2ヶ月の血糖の平均を測るのが重要です。
この時、HbA1c(正常値4.3~5.8%)が5%台だと境界型の可能性が高いです。
運動不足で太り気味の方、血縁に糖尿病の方がいる場合、あるいは健康診断でHbA1c5.0~5.8%の方も境界型の可能性があります。
ぜひ一度精密検査を受けてみて下さい。

シリーズ生活習慣病 第01弾!

シリーズ第一弾のお話は、当クリニックに通う方の大半を占める疾患「糖尿病」についてです。
この「糖尿病」、どのくらいの人がなるのかご存知でしょうか?
厚生労働省が5年に1度統計を出していますが1998~2003年の調査では全国に糖尿病患者さんは740万人、糖尿病予備軍(正式には“境界型”といいます)の方を含めると、成人の6.3人に1人がこの病気になっているという計算になるとのこと。

ときどき当クリニックに、「私は今まで健康診断で糖尿病といわれたことは、ありません。」とおっしゃる方が来られます。この糖尿病の診断基準や検査の技術は年々進歩しています。何年か前は“大丈夫”といわれても、現在の診断基準や検査からいえば、実はそのときから立派な糖尿病または予備軍となっていることが本当に多いのです。(私はいつも悲しく思います)
糖尿病は早期発見早期治療が出来れば、そう怖い病気ではありません。
放っておくことが一番怖い病気ですので、“もしかしたら”と、気になる方はどうぞお気軽にご相談下さい。

このホームページを通して話題提供してまいります。
糖尿病に限らず他の生活習慣病についてや、健康に関する楽しい話題などいろいろ取り上げていく予定です。
どうぞお楽しみに!!

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