Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
かねしろ内科クリニック

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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

シリーズ生活習慣病 第44弾!

糖尿病の新しいお薬

昨年の12月に、糖尿病の新しいお薬が出ました。
『DPP-4阻害剤』といいます。
今回は、その薬についてご紹介しましょう。

食事(のなかの糖類)は、口→食道→胃を通るなかで少しずつ消化され、
腸から体内に吸収されます。

その時、小腸から、あるホルモンが血液に流れ込み、
膵臓のβ細胞に働きかけると、インスリンがたくさん出て、血糖値が速やかに下がります。

そのホルモンの総称を、『インクレチン』と呼び、『GLP‐1(ジー・エル・ピー・ワン)』というのは、
そのなかの1つです。

その『GLP‐1』は、『DPP-4(ディー・ピー・ピー・フォー)』という物質によって
すぐに分解されてしまうものなのです。

つまり、『DPP-4 』の働きを阻害すれば、『GLP-1』の効果が長続きするのです。

今回の新しいお薬は、その『DPP-4阻害剤』といい、『GLP-1』を血中に長く存在
させる効果のあるものです。

このお薬は1日1回飲むだけですみ、副作用も殆どありません。
素晴らしいお薬ですが、『やる気のある患者さま』にしか効きません。
食べ過ぎや運動不足を乗り越える力はないようです。

分かっちゃいるけど…。
我々の前には、まだまだ厚い壁が立ちはだかっているようですね。

 

シリーズ生活習慣病 第43弾!

まずは野菜から

久し振りに長崎ちゃんぽんが食べたくなりました。
お店に入るとすぐに目に入ったのは、「野菜たっぷりちゃんぽん」。
なんと7種、480gの野菜が山盛り!

キャベツ………200g
もやし…………200g
たまねぎ………50g
にんじん………10g  ←すごい量ですね!
長ネギ…………10g
コーン…………5g
さやえんどう…5g

管理栄養士が推奨する栄養バランスは別として、この野菜の量はかなり魅力的。
それも国産野菜とくれば、オーダーするしかありません!

山盛りになった野菜から食べ始めるため、野菜の食物繊維が糖の吸収速度をゆっくりに、
麺を食べる頃には腸から出る、『インクレチン』(次回詳しくお話します!)がすでに分泌され、
その刺激でインスリンの分泌も始まっています。

脂の多い豚肉も少なく、イカやエビなどでたんぱく質も摂ることができます。

ただし、野菜は油で炒めてあるので、カロリーは691kcalと低くはありません。
また、塩分も9.3gと、1日に必要な塩分(男性9g・女性7.5g・血圧の高い方6g以下)
より多く取ってしまうので、油の浮いたスープと麺は少し残してカロリーセーブをしました。

ちなみにコーンは、ご飯・パン・麺・芋類・かぼちゃ・れんこんと同じ穀類です。念のため。

野菜から、それもしっかり食べることは、糖尿病ではない方にもおススメです!

でも、くれぐれも餃子セットにはしないで下さいね(笑)!!

シリーズ生活習慣病 第42弾!

運動のすすめ

運動の効果は、
[1]カロリー消費・脂肪燃焼
[2](血糖値を下げる)インスリンの効きが良くなる
が、あります。

その運動に関して、「いつ歩けばいいの?」と、よく質問されます。

しかし、歩く時間を決めてしまうと、律儀な患者さまは、もしそのときに用事が出来ると
何故かその日は歩かずに1日を終えてしまうという方も…。
そういうワケで、「いつでもいいですよ!」と、お答えしています。

ただし、理想は食直後!!
胃腸にとっては、血液が筋肉に取られて良くないのですが、血糖値は抜群に下がります。
血糖値は、食後30~60分後がピークを迎えます(糖尿病の方はもう少し遅い方もおります)。
よって、血糖値が上がる前に勝負をかけるのです!!

また、運動の効果のひとつの、『[2](血糖値を下げる)インスリンの効きが良くなる』は、
2日連続で休むと効果は元通り。
毎日運動するのがベストですが、それが難しい方は、せめて2日に1度は必ず運動をしましょうね。

かねしろ内科クリニックでは、患者さまと一緒に運動し(雨天は室内)、
血糖値が運動でいかに下がるかを実感していただく、『運動療法』を実施中!

皆様も、運動頑張ってくださいね!

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