Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

シリーズ生活習慣病 第61弾!

「一輪の赤いバラ」

東日本大震災から5が月が経とうとしています。
被災された方々、関係者の皆さまにお見舞い申し上げます。

さて、梅雨が開け、いよいよ暑い夏本番、八百屋さんには枝豆が並び、
冷えたビールと枝豆が似合う季節、そう!『痛風』の季節がやってきました!!

原因はご存知、『高尿酸血症』。
食べ物は細胞で出来ていて、その細胞の中の『核』には、尿酸の元の『プリン体』という
成分が入っています。同じ100g食べるなら鮭よりもジャコ(そんなに食べませんが…笑)
の方が細胞の数、プリン体が多く、高尿酸血症になりやすいのです。

プリン体が多く含まれている食べ物は、卵や臓物…アルコールのお供の珍味が多く、
またアルコール自体は尿酸が身体から出るのを抑えてしまうということで尿酸値を
上げてしまいます。男性に起きやすい病気の所以かもしれませんね。

それに加え、夏は汗で脱水…。血が濃くなり、尿量が減ると、その分、尿酸は体内に
溜まりやすくなります。
しっかり水分補給を。1日2~3リットルは飲みたいものです。
毎食の野菜の摂取も大切です。尿酸が尿に溶け出しやすくする効果が期待できます。

いずれにせよ、痛風家系に生まれた金城先生も、食生活に気をつけつつも
先々月発売の、腎臓にも優しい高尿酸血症改善薬、『フェブリック』を飲み始めました!

最近は、周囲で珍事件が多く、夜の”楽しい”機会が増え…。
そんなある日、外来中にスタッフの一人から渡された一輪の赤いバラ。

「先生、大丈夫ですか?」

そう、バレていたのです。
珍事件に振り回されイライラの連続の日々、自分では周囲に気を遣わせまいと、
隠していたつもりでしたが…。
突然、大好きな赤いバラとその薫り…癒され泣きそうでしたが、そこは堪えて外来に集中!

『いつの間にバラなんて…』
さり気なく気を使うスタッフや、避難生活を強いられていらっしゃる方々を今、改めて思うと…
私のストレスなんて小さな事と、反省致しました。

先月から、スタッフが一人増えました。
なんと被災地から応募してくれたのです!即採用!!
彼女も我々スタッフの一員として、目に見えない多難を一緒に乗り越えて行こうと思います。
頑張りますよ!

シリーズ生活習慣病 第60弾!

「解っているから…」

クリニカルサービスからの、「久し振りに来院される患者様の、採血指示をお願いします。」の声。
カルテを見ると、半年も通院をご無沙汰している方でした。

「よしよし、怒ってあげよう(笑♪)」と、思っていたら、採血をした看護師さんから報告が。
仕事が多忙でなかなか休みが取れず、受診出来なかったこと、
薬を切らしてしまい、なんと2ヶ月間も血圧と血糖のお薬を飲めずにいたこと、
そして、先月なんと脳梗塞で入院していたとのこと!!

診察室に入るなり、
「先生!解っているから!今度はちゃんと通うから!また診てよ!!」
と、患者さんからの先制攻撃(?)

予約日に来れなければ他の日にでも、もしくは他の病院でもいいから
絶対に薬を切らさないで欲しい…と、伝えると、
「先生以外に浮気したくないから病院行かなかった。」
……なんとも複雑な心境になるお返事。

幸い麻痺が改善し、大事に至らなかったから良かったものの、
これからはキチンと治療することを約束してくださいました。

やはり、大事なことは繰り返し思い出すことが大切。
『解っているから』と思いつつ、ついつい何かをサボることは誰にでも有り得ること。

糖尿病の治療に大切なのは、食事と運動と薬…
『解っているけどつい…』とならないよう、我々スタッフ一同、一丸となって患者様の
療養生活を確認し、支援していきますから、しっかり通ってくださいね!

シリーズ生活習慣病 第59弾!

「小まめな体重測定を!」

先月のことです。
イチゴを買おうとお店で選んでいると、新しいイチゴを補充するスタッフが。
話を聞くと、ちょこちょこチェックをして、常にお客様がよりよいイチゴを選び楽しくなるよう、
何度もチェックして小まめに仕入れているのだとか。

何度もチェックする大切さ・・・。

そういえば、肥満でなかなか体重が落ちないとお悩みの方、まずは体重計を買いましょう!
必ずデジタル式で。更に体脂肪率が出るのがベスト。
朝・夕食前、夕食後、寝る前の、1日4回測定するのが理想です。

夕食前後で1kg以上増えたら、「しまった、食べ過ぎた!」
夕食後より寝る前の体重が増えたら、「そういえば、夕食を食べたあと、ついお菓子を・・・」
なんて振り返ってみたり。
寝る前に食べるのを控えることは、内臓脂肪・皮下脂肪増加などの予防として大切なことです。

時間がない日は、1回だけでも測りましょう。
体重は、食事前後や尿・便の排泄の有無で大きく変わります。
朝起きたときや、入浴前などと、決めてみると忘れません。

食べ過ぎ・飲みすぎの翌日の体重は・・・。恐ろしい数字が目に焼き付きますが、
この実感が大切で、決して逃げてはいけません。
毎日の体重を記録して、「体重日記」を付け、日々励みにしたり、反省したりすることです。
「勇気」をもって、毎日体重計に乗りましょう。

イチゴの仕入れも体重も、『小まめに』が大切です。

頑張って行きましょうね!

シリーズ生活習慣病 第58弾!

「父の教え」

「お父さん、今度の中間の成績が良かったら○○欲しいんだけど…」

子供が親に物をせがむ、どこでもみられる風景です。
昔、金城先生も『みんなが○○持っているから買って!』
すると、決まって父から教育勅語が…

『金城家の教育方針に反する事は駄目だ! 例え他の家の子供が
皆買ったとしても、うちはうち。
勉学に勤しむにあたり、それが何故必要か、説明してみよ!
学年で一番になったら考えてやる』

…厳格な父を、当時は恨み悲しみ、歯を食いしばり奮闘努力しました。

99点の答案に、
『なぜ1点落とした?出来ない人間なら怒ったりしない。やれば出来るのに
努力不足だ!精神がたるんどる!」

それからです。
毎日午前3時半まで勉強し、解らないことを一つも無くし、求められた以上の
レポートを先生に提出し、自らの学力を上げ・・・
とうとう中学3年生の1学期に学年でトップになりました!
残念ながら2学期にはライバルに抜き返され、結局2番で卒業しました。

そんなこんなで無事に国公立大の医学部に入った時は、父も銀座を
歩きながらかまわず涙した、と母から聞き、厳しかった父に感謝しました。

そんな父も64歳で生涯を終え、代わりに長男が生まれ、今目の前で…(笑)

患者さまも本当はやれば出来る事は、我々スタッフはちゃんと理解しています。
「間食をしない、野菜から食べる、カロリーを守る、毎日必ず運動をする…」
人生の目標を定めて相談をしながら、妥協ラインを見付けて行きましょう!

完璧な人なんて誰もいませんから…金城先生も2番でしたし(笑)

シリーズ生活習慣病 第57弾!

「母の教え」

NHKためしてガッテンの1999年度の糖尿病部門を1年間監修したことがありました。

TVの影響力は強いもの。
だからこそ正しい情報を分かりやすく伝えることが、とても大切なことなのに、
番組によっては、視聴率狙いかのような、インパクトはあるけれど、
中身は『…?』なものを見ると、苦い思いがいたします。

「昨日TVで○○がいいって。」、「○○っていいのね。」
など、根拠があるのかどうかわからない情報に惑わされる患者さん。
自分の病気を良くしたいと思う一心で、一生懸命情報を集めようとしている姿に、
「そんなに良い治療があれば、我々が真っ先に紹介しますよ。」と、
いつしかウチのスタッフも口癖に。

私の母も然り。
実家に立ち寄ると先ずはお抹茶が出ます。
そのあと、仕入れた知識でお茶うけを出しつつ、「これは○○にいいのよ。」と、
TVの受け売りを、私の顔を見れば口にするのです。

「もう世界中の食べ物が出たんじゃない?」と、笑うと、
「何言ってるの!お煎茶はねぇ、こうやってすり鉢で1回粉にしてい淹れると
綺麗な緑色になって葉っぱを最後までいただけるから、カテキンとかいう成分ごと
とれるのよ。お寿司屋さんのお茶みたいでしょう!」

お抹茶を2杯いただいた後の煎茶2、3杯を粉まで綺麗に飲み干す金城家。
当たり前の生活でしたが、TVで長寿の秘訣!と放送されると……

確かにLDL(悪玉)コレステロールは下がりますし、
腸内細菌の環境が良くなるので便通がよくなります。
母のお陰で知らず知らずお茶を飲む習慣がついていました。

3月から糖尿病専門医が増え、医師12名、総勢38名体制となります。
毎月の受診でお話をするうちに、知らず知らず皆様が良い生活習慣と
なりますよう、スタッフ一丸となり頑張ってまります!

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