Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
かねしろ内科クリニック

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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

シリーズ生活習慣病 第107弾!

手紙

「あれからメリハリつけて楽しく食べて生きています!
これ、読んでもらえますか?」
と、患者様からお手紙をいただきました。

『糖尿病治療にて長い間御世話になっています。
5/7、初期がん再治療について 種々金城院長先生に
今後の対応など相談させて頂きました。

その際 先生の親身になっての相談を受けて頂き
大変うれしかったです。

昔よく言われていましたことばに
「病気を治す前にまず心の病を治せ」
最近ではまったく見られません。
まさしく今回の先生の対応そのものです。
患者にとりまして、なにより心強く、感謝です。

又少し話が変わりますが、このクリニックの先生、
看護師、スタッフの方々皆様全員
笑顔で優しく明るく対応してくれています。
これほど多数の方々が居れば「1人ぐらいは…」
と思いますが、1人もいません。
これは院長先生の指導でもあり誇りです。

どうしても一言御礼が言いたくて、
失礼と思いましたが一筆書きました。
ありがとうございます!!』(原文通り)

…お手紙を手渡され、その場で読ませて頂き、
泣きそうでした。

その時は私たちが患者様を元気づけ、
いま、患者様から力をいただきました。

我々はよい医療ができているという自負に加えて
ますます頑張らねば…と。
うれしかったお手紙を紹介させていただきました。

シリーズ生活習慣病 第106弾!

人生

『金城、コーヒー飲みに行くぞ』
元上司に所用があり、昼休みに訪ねたときのこと。
そこはかつて私も行きつけの珈琲屋さん。

「いつもの」と言わずとも、
マスターがお客様の好みのコーヒーを覚えているのに、いつも大感心。
(上司は確か、モカだったかなぁ…)と思った瞬間

『マスター、人生を』
人生??

どんなコーヒーか聞くが早いか
『金城のところくらいスタッフが多いと、
なかなか思い通りいかないだろう。

何回言っても同じミスしたり…仕方ないんだよ。
特に今の若いもんは、修行なんて概念は無理。

はじめから微糖コーヒーみたいなのに慣れて、
ブラックコーヒーの経験もない。

ある意味、疾患を抱えていると思ったほうがいい。

でも諦めちゃダメだ。
少しずつでもいいから変えるしかない。

おいら達が治療をあきらめないのと同じでな、
手を変え、品を変え…』

いつもながら、
部下の状況を把握しているのには頭が下がります。

『この“人生”っていうコーヒーは、
カクテルみたいに二層になっていて、
上が苦いブラックコーヒー、下が甘いシロップミルク。
上からゆっくり苦味を感じて味わうんだ。

はじめはつらいに決まっている。
それが長く続くんだけど、
あるときから少しずつ甘くなるんだ。

おいらは今、そんな時期かなぁ。

人生みたいだろ。
だから“人生”って名前にしたんだ、わかるか?』

まさに、かねしろ内科の理念
[患者様は家族と同じ]に通じる言葉。

私の誕生日にふさわしいプレゼントをいただきました。

自分の家族なら、と思う治療を
これからもすすめていきますね。

ちなみに、あの“人生”というコーヒー、
最初から混ぜて微糖コーヒーにしたら台無し。

最初の我慢があるから、楽しみが際立つそうです。

珈琲だけに深い!

シリーズ生活習慣病 第105弾!

五十肩?

私が約一年前から病んでいた
右手の腱鞘炎の痛みもあとちょっと。

暖かくなってきたので
そろそろゴルフでも再開しようかなぁ…と思ったら
突然、左肩関節が痛い!

「ガーン… またしばらくゴルフができない…
予告なしに、知らぬ間に… なんの兆候もなく」

五十肩にかぎらず、どんな病気も
寝耳に水状態で知らされたときの心痛は
はかり知れません。

「なんで私が…」
小児の1型糖尿病もそのひとつ。

2型と違い、生活習慣が普通でも発症、
それもある日突然…

1型の特徴は、自分のインスリンがまったく出ないこと。
すなわち、インスリンの注射を常にしなければなりません。

2型の方は、同じようにインスリンを打っていらっしゃいますが、
食べた量(カロリー)に対してインスリン量が足りなくても、
自分のインスリンも少し出ているので、
血糖値は安定しやすいのです。

がしかし、1型は自分のインスリンが出ないので、
外から打つインスリン量がカロリーと合致しなければ、
血糖値ははね上がったり、下がりすぎたり、
乱高下してしまいやすいのです。

目の前のお食事と、食後の活動量を予測して打つのは
なかなかうまくいきません。

1型の方は、一日中、インスリン量と血糖値の乱高下が
頭から離れないのです。
「もう嫌だ!」と感じるのは当たり前ですよね…

私は、その1型の患者様のために、
日本糖尿病療養指導士(CDEJ)、看護師、
管理栄養士、健康運動指導士、臨床検査技師、
クリニカルサービス(医療事務)、
そして心理カウンセラーからなる特別チームを組みました。

1型のための「治験」も始まります。
目標は「悩まず長生き」…

血糖コントロールの究極の目標は合併症を起こさないこと。
しっかり動脈硬化を評価して、
楽しい人生を送るべくプロデュースいたします!

プロデュースと言えば、
テレビやラジオのプロデューサーは大忙し。

私は4月16日(木)の文化放送のラジオ出演のために
今から打ち合わせです。

仕事大好き!
あら、左肩、大丈夫かも(笑)

シリーズ生活習慣病 第104弾!

狼煙(のろし)

糖尿病の様々なアクシデント…
例えば、低血糖。
冷や汗や手の震え、ひどいときは意識消失…
『本当に低血糖?』
と、時には判断に迷ったりしますよね。

昼間ならクリニックにお電話をいただき、
スタッフが即座に対応いたします。

問題は時間外。
迷いますよね、救急車を呼ぶのはちょっと…

我々の患者様には、24時間対応をしています。
携帯3つを常に持ち歩く私に寄せられる、緊急コール…

『夫がトイレで倒れていて…脳梗塞でしょうか?』
聞けば、インスリンを打つタイミングが早く、
お食事前にトイレに行かれたとか。

適切な対処をお伝えし
『先生、本当に心強かったです』
と感謝されました。

また一方では、『今、吐血しています』
糖尿病とはかけ離れた緊急メール!
吐血で話ができなかったのかもしれません。

即座に救急車要請、大学の救命救急センターに搬送…
まるでドラマです。

幸い一命をとりとめ、
翌日『助かりました』と安堵のメールが。

その昔は、忍びが密書を殿に届け、
山里離れたくらいの距離で狼煙(のろし)を上げる…

今は、患者様が海外でも、
体調や血糖値を、メールや携帯電話でリアルタイムに確認。
すごい時代になりましたね!

それにしても、
我らがシャンパンを飲んで酔っぱらっているときに、
患者様から電話が入ると、シャキッとする仕事の鬼。

ある意味、病気かもしれません…(笑)

シリーズ生活習慣病 第103弾!

モンサンミッシェル

ご存知ですか?
世界遺産に登録された
フランスの、島のような陸続きのような…

潮の干満により、さっきまで陸続きだったのが、
押し寄せてくる海水で一気に孤島になる様は、なんとも幻想的。
テレビで観ているだけで想像できます。

でもその昔は、砂にはまったり海水の流れが速すぎて
命を落とす巡礼者も多数いたとか。

速いといえば、腎臓機能の悪化には驚いてしまいます。
『ついこのあいだまで正常値を少し超えたくらいだったのに』
あれよあれよという間に人工透析に…

血糖値だけでなく、
血圧・体重管理、塩分・タンパク制限、
クレメジン(食事に含まれている腎臓悪化物質を除去する薬/ジェネリックは無効)・
EPA(血液サラサラに血管をよみがえらせる)・
ARB(もともと血圧の薬)の内服、
その他、改善に欠かせない飲水(体重の1/30)…

ありとあらゆる作戦で、患者様を透析にはさせない!
とスタッフ全員で頑張っています。

幻想的なモンサンミッシェルの海水満ちる風景も、
立場が替われば『津波』に見えて…という方と同じように、
塩は美味しさのもとなのに、腎臓に悪い。

タンパク制限も、大好きなおかずを極限まで減らす辛さ…

患者様のいろいろなお立場の状況を鑑み、
合併症が起きぬよう、今年も頑張って診療してまいります。

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