Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

第227弾 日傘

日傘閉じ すれ違う細道で会釈 三鞭

『先生、スミマセン、昨晩ビルが火事になり
本店の営業ができません』
…耳を疑いました。

翌日、知人ドクターと会合予定のレストランからの悲痛の連絡に
「お詫びはいいから、みんなは無事?」と真っ先に聞きました。

ビルは5階建、我々が伺う予定だったのは1階。
『はい、すべての階、全員無事です。
火元は3階なのですが、我々も水びたしで…』

実は3階のお店も、金城先生行きつけのお店なのです。
突然の火事、この暑さも原因なのでしょうか…

突然といえば[大丈夫]と思っていて
意外に予防できないのが脱水や熱中症。
喉が渇いたときは、もうすでに脱水状態です。

日頃から外来で[30分に1回、1〜2口のお水を]と
うるさく言っておりますが、
手元に飲み物を持っていない方がかなりおられます。

まずは飲むクセをつけて、
さらに夏はもっともっと飲まないといけません。

汗は全身から、会話をしている口からも水分は蒸発します。
お茶やコーヒーでもよいですが、利尿作用がありますから、
カフェインのないお水や麦茶をおすすめします。
常に持ち歩きましょうね!

さて、今夜は支店に応援に駆けつけ、
シャンパンで復興を願います!
ファイト!!

第226弾 100年に一度

たまに大和駅の『骨董市』や京都に出向くと古伊万里などのお皿で、
ふだん使えるお買い得品を探します。

なんとも味わいがあり、
温かみと豪華さをかね備えているお皿の裏を見ると…
(大明成化年製)とハッキリ読めるものやグチャグチャの字のも。
中国の明中期の成化年間(1465~87)のことなのですが、
こんな昔のものならとても手が出ないお宝のお皿。

実は日本でお皿の需要が高まった頃に
このお皿の模様をマネして作った、いわばコピー品。
字が読めない人も駆り出して作ったそうで
人手が足りないのはいつの時代も同じなのでしょうか?

人手が足りないといえば、我々も同じ。
でも期せずして、素敵な医師やスタッフが
少しずつ集まってきています。
糖尿病・甲状腺・訪問診療の分野でも
新たに数名の医師がそろいました。

みなさんの病気もさまざまな、
それぞれ専門のスペシャリストにかかってくださいね。

そういえば『タイミンチク』という、これも中国に関係する笹が
江ノ島で今月開花しているそうです。
なんと100年に一度の開花!
しっかり目に焼き付けて、シャンパンで乾杯です(笑)

第225弾 納車

母歩く 青葉の風が 背を押して 三鞭

母親の病院の隣が行きつけのディーラーなので、
お見舞いがてら古い車の点検を。

いつものコーヒーをいただきながら新聞を読んで待っていると、
ピッカピカの新車に招かれた若いご夫婦が運転の仕方を教わっていました。

(ウィンカーがこれで、エンジンスタートがこのボタンで…)と、
まるで車内の声が聞こえてくるような、なんとも初々しいご様子。

(はじめて新車を買ってから29年)
そんな時もあったなぁ…と思わず笑みがこぼれます。

そのうちいろいろ慣れてくるので、
最初はみんななにもわからず教わることだらけでよいのです。

最初はみんな、といえば、外来にさまざまな理由で
通えなくなってしまった患者様が、今後どうしたらよいのかわからない…
そんな時は是非ぜひ頼ってください!

親の認知症や転倒骨折、筋力低下… 誰もが初めての経験です。
なにをどうしたらよいのかを相談できるのが我々の仕事。
場合によっては24時間の訪問診療も体制を整えているので、
困った時は気軽に声をかけてくださいね。

まだ車幅感覚がないのか、ゆっくりと初出発して行きました。
母親もゆっくりと歩き始めています。
新たなスタートに今夜もシャンパンで乾杯です(笑)

第224弾 レスキュー隊 後編

(前月からつづく)
レスキュー隊の到着から10分かからず扉が開いた。
そこには、玄関の冷たいたたきでうつ伏せに倒れ、
ピクリとも動かない母親の姿があった。

今度は入れ替わりに救急隊が駆け寄り声かけをする。
「お母さん、わかりますか?…意識レベル一桁」
予防的に酸素マスクが当てられ救急搬送…
ドラマのような緊迫の時間が、
安堵の倦怠感へ変わった瞬間だった。

救急車に遅れること30分、
すでにすべての処置・検査を終えるところで、
ふと救急外来を見回すと(次から次に到着する救急車から)
搬送された多くの患者さんが、それぞれの困難と戦っていた。

[大腿骨頸部骨折!]
告げられた診断名ですべてのストーリーがつながった。
階段で転倒、なんとか玄関にたどり着き、
チェーンをはずそうとするも頭部も打撲していたため意識を消失、
そのまま玄関で倒れ20時間…

助けてくださったすべての方々に心より感謝するとともに、
金城先生から皆さんに2つのお願い。
①筋肉の材料となるたんぱく質をしっかり食べて
②毎日歩きましょう!

手術も終わり、今から怒涛のリハビリスタートです。
応援メッセージお待ちしております(笑)

今夜は久しぶりにシャンパン、飲みたいなぁ…
(これはノンフィクションです)

第223弾 レスキュー隊 前編

「息子さーん、2階のガラス割って入りますよ」
現場は緊迫していた。

前日の午後を最後に連絡が取れず、警察に依頼、
先に実家に到着した警察官から携帯電話が鳴り、
「お母さん、玄関先で声がするが開けてくれない。
開けられないのかもしれない」と。

ほどなく金城先生も現場に到着、鍵を開けようにも、
昔の古い鍵もかけてしまっていたためドアは開かず、
声をかけてもなにやら様子がおかしい。
まるで認知症のような会話、そして動いている気配がない…

「鍵開け業者は時間がかかりそうで、それを待っていると…
レスキュー隊出動させます」
と言い終わる前から答えは決まっていた、(お願いします)と。

ややもすると20時間以上、玄関で意識を失い倒れていたのか?
真冬でないにしろ、低体温になっていないか?
様々な憶測が脳裏をかすめていったその時、レスキュー隊が到着。

隊長さんが家を一周し「ハシゴ持ってきて」と指示を出す。
「あの窓がベストだな」
できるだけ家に被害がないようにという取り計らいのもと、
救出作戦が始まった。

(パンッ)とガラスの割れる音がした。
(さすが、プロは違う…)
と思うが早いか、玄関に隊員到着。
「14時11分、現認」
玄関のドアが開いた…(来月につづく)

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