Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

シリーズ生活習慣病 第47弾!

野菜を手軽に食べるコツ

今年の春は天候の変動が激しく、春キャベツが1個で300円!なんてときもありました。

野菜は糖尿病の治療のため、健康維持のため、毎食必ず食べて欲しい食品ですが、
『値段が高い』、『手間がかかる』、『何をどう食べてよいか分らない』など…。
実際、野菜をしっかりとるのはむずかしいですよね。

そこで、私から知恵をひとつ。

朝食に野菜を食べられない理由のトップは、「作る時間がない」。
そこでかねしろ内科秘伝の解決法を授けましょう!…(笑)

とっても簡単です。
夜のうちに、キャベツやキュウリ、トマトなどを切って冷蔵庫へ!
これなら翌日は食べるだけ!!
ノンオイルのドレッシングや、ポン酢などを少しかけるだけで、
手軽に野菜が食べられます。

余裕があれば、ブロッコリーやもやしなども茹でてみたり。
共働きの方もこの方法なら、なんとかなるかと。

そうやって、『朝はしっかり、昼は普通に、夜は軽く』と、食べることで、
理想的な食事ボリュームとなるのです。

以前、元・外務審議官の田中均氏の新聞記事で、
「言葉が人の心を動かし勇気づけるのは、言葉を裏打ちする経験や行動のなせる業…。」

我々スタッフの言葉が、皆様のためになりますように。

シリーズ生活習慣病 第46弾!

祖父 金城政亀

診察室のカルテ置きに、そのメモはありました。

”しばらく来院ナシ。その後他院(非専門)に通うも途中で中断…
心筋梗塞を起こし、救急車で…”

さらに、私宛に搬送先の病院からの紹介状が。

『ああ、この患者さまは、糖尿病の治療を自分でやめてしまい、
その結果、血圧や血糖値があがり、最悪の結果に…』
などと想像していると、なんと目の前にその患者さまが。

管理栄養士に付き添われながら、
「先生!もう(通院を)サボらないって約束していただきました。ねっ!!」

そうです。
命は助かったのです。
患者さんの照れ笑いに安堵し、「おかえりなさい、ところで何でサボっていたの?」と、伺いました。

皆さんの理由の第1位は、『うっかり忘れてそのまま』となってしまうことです。
そして、何となく行き辛くなって悶々とし、
理由の第2位である、『症状がないから大丈夫だろう』と、思ってしまい、
そのまま治療の中断へ…。

つまり、『癌(がん)』ほど怖くないのです。
糖尿病は、大半の方が無症状ですが、通院をやめてしまうと
心筋梗塞と脳卒中の合併症を起こす確立が高くなり、
実は大きな病気につながる怖い病気なのです。
絶対に途中で通院をやめないでくださいね。

ともあれ、通院と同じ位予防は大切。
食事と運動、医師の指示のもと、のんびり散歩をしてください。

私の祖父である金城政亀は、沖縄県の医師会長まで務めた努力家で、
孫の私にいつも「勉強も1番、遊びも1番を目指しなさい。そしてよく歩きなさい。」が、口癖でした。
当時から運動が大事を訴え、家の近所だけでなく、車で出かけてきれいな風景の所を散歩していたようです。

私も祖父の教えを守り、毎日1万歩頑張っています。
いつもポケットに入れてある歩数計がその証拠です(笑)!

シリーズ生活習慣病 第45弾!

通院という保険

「なんでそんなに血を採るの?」

糖尿病の患者さまが毎月通っていただいているなかで、我々は様々な項目を調べております。
肝・腎機能、LDL・HDLコレステロールに中性脂肪、尿酸、栄養状態、そして貧血など。

今まで大丈夫だから…と、思ったら大間違い。
毎月の変化を診ていると、「あれ?」と、『臭う』ことがよくあります。
精密検査をして、何も出なければ「笑い話」。
しかし、嫌な予感が当たってしまうことが…。

「発見が早かったから、処置も簡単ですみましたよ。よくあの変化で予想されましたね。」
と、紹介先の医師からお言葉をいただけると、褒められて嬉しいより、ホッとする瞬間です。

我々はスタッフ一丸となって、生活習慣病と戦い、動脈硬化から来る心筋梗塞・脳梗塞で
患者さまが命を落とすことがないよう、また、糖尿病に特有な合併症を起こさずに寿命を
全うできるよう、毎日真剣勝負をしております。

しかし、せっかく血糖値などが改善しても、もし癌(がん)で亡くなってしまったら元も子も…。
先日、「癌検診」で発見されるよりも、通院中に見つける方が多いという発表がありました。
毎月通っているからこそ、初期で見つけやすいのかもしれません。

特に男性は病院が大嫌い。
例えば、男性の貧血はかなりの確率で悪いものが隠れているので、必ず調べなければなりません。

だから、針を刺す天使の看護師さんを、悪魔と呼ばないでくださいね(笑)。

シリーズ生活習慣病 第44弾!

糖尿病の新しいお薬

昨年の12月に、糖尿病の新しいお薬が出ました。
『DPP-4阻害剤』といいます。
今回は、その薬についてご紹介しましょう。

食事(のなかの糖類)は、口→食道→胃を通るなかで少しずつ消化され、
腸から体内に吸収されます。

その時、小腸から、あるホルモンが血液に流れ込み、
膵臓のβ細胞に働きかけると、インスリンがたくさん出て、血糖値が速やかに下がります。

そのホルモンの総称を、『インクレチン』と呼び、『GLP‐1(ジー・エル・ピー・ワン)』というのは、
そのなかの1つです。

その『GLP‐1』は、『DPP-4(ディー・ピー・ピー・フォー)』という物質によって
すぐに分解されてしまうものなのです。

つまり、『DPP-4 』の働きを阻害すれば、『GLP-1』の効果が長続きするのです。

今回の新しいお薬は、その『DPP-4阻害剤』といい、『GLP-1』を血中に長く存在
させる効果のあるものです。

このお薬は1日1回飲むだけですみ、副作用も殆どありません。
素晴らしいお薬ですが、『やる気のある患者さま』にしか効きません。
食べ過ぎや運動不足を乗り越える力はないようです。

分かっちゃいるけど…。
我々の前には、まだまだ厚い壁が立ちはだかっているようですね。

 

シリーズ生活習慣病 第43弾!

まずは野菜から

久し振りに長崎ちゃんぽんが食べたくなりました。
お店に入るとすぐに目に入ったのは、「野菜たっぷりちゃんぽん」。
なんと7種、480gの野菜が山盛り!

キャベツ………200g
もやし…………200g
たまねぎ………50g
にんじん………10g  ←すごい量ですね!
長ネギ…………10g
コーン…………5g
さやえんどう…5g

管理栄養士が推奨する栄養バランスは別として、この野菜の量はかなり魅力的。
それも国産野菜とくれば、オーダーするしかありません!

山盛りになった野菜から食べ始めるため、野菜の食物繊維が糖の吸収速度をゆっくりに、
麺を食べる頃には腸から出る、『インクレチン』(次回詳しくお話します!)がすでに分泌され、
その刺激でインスリンの分泌も始まっています。

脂の多い豚肉も少なく、イカやエビなどでたんぱく質も摂ることができます。

ただし、野菜は油で炒めてあるので、カロリーは691kcalと低くはありません。
また、塩分も9.3gと、1日に必要な塩分(男性9g・女性7.5g・血圧の高い方6g以下)
より多く取ってしまうので、油の浮いたスープと麺は少し残してカロリーセーブをしました。

ちなみにコーンは、ご飯・パン・麺・芋類・かぼちゃ・れんこんと同じ穀類です。念のため。

野菜から、それもしっかり食べることは、糖尿病ではない方にもおススメです!

でも、くれぐれも餃子セットにはしないで下さいね(笑)!!

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