Kaneshiro Diabetes Clinic

糖尿病・生活習慣病の専門内科
かねしろ内科クリニック

東林間

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鶴間

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Kaneshiro column 院長コラム

シリーズ・ザ・生活習慣病

理事長の金城が、最近のできごとや今ホットな話題とともに、みなさまの健康にちょっと役立つ情報をお届けします。

シリーズ生活習慣病 第27弾!

小さな頃から運動習慣を

「駅から15分?!遠いね、その店!」
先日、こんな会話を耳にしました。

忙しいときは別として、私は出来るだけ歩くようにしていますが、
この15分という微妙な時間を長く感じる人と、なんともないと思う人の違いは
どこにあるのでしょう??

当院では、運動療法の一環として、春・秋の木曜日の昼には患者さんとウォーキングを行っております。

現在のテーマは、『腕』です。

歩くとき、肘を直角に曲げ、後ろに引くときには肘テツをするように力を入れると、
良い腕のトレーニングになります。

小さな頃から運動習慣をつけ、糖尿病を発症させないように頑張りましょう。
(もちろん、今からでも遅くありません!)

ちなみに当院は、東林間駅改札を出て、右に行くと20秒で着いてしまいます。
鶴間の分院も、鶴間駅の目の前のビル…。

ちょっと遠回りしないと・・・(笑)

シリーズ生活習慣病 第26弾!

今日から始めましょう

「暑くて運動していないから太っちゃって…。来月から頑張ります。」
こんな会話が、8月は多かったです。本当に、暑い日が続きましたものね。

でも、この会話、ちょっと残念。
この会話から2つの思い違いをしていることがわかります。
それは…

  1. 太るのは運動不足だけでなく、食事のカロリーが多かったためです。
    暑くてつい、アイスやジュース、または果物…。
    麺類も実はいつものご飯のカロリー以上に食べていた、なんて思い当たることは??
    実は、ケーキ1個を消費するには、1時間歩いても難しいくらいです。
    やせる基本は食事にあるのです。
  2. 運動をすすめるのは、『やせるため』だけではありません。
    糖尿病の場合、『血糖を下げるインスリンというホルモンの、”効きをよくする身体”を作る』
    のが目的です。
    運動により、私たちの細胞はインスリンが効きやすくなり、同じ量のインスリンでも血糖が
    よく下がるようになります。
    しかし、運動を2日空けるとその効果はもとに戻ってしまうので、少なくとも1日おきには
    運動をしないといけませんね。

ついでにもう一つ。

運動の目的は、『筋肉の保持』もあります。
運動不足だと足、特に太ももの筋肉が落ち、寝たきりの原因になります。
余分な脂肪を落とし、インスリンの効きを良くし、将来寝たきりにならないためにも、

「来月から」ではなく、「今日から」頑張りましょう!

シリーズ生活習慣病 第25弾!

『つながる』こと

午前1時、偶然夜遅く帰宅し、居間でお茶をすすっていた瞬間、私の携帯電話が鳴りました。

「Aさん、どうしたの?」
「熱が出て…腰の辺りが痛く、膀胱炎のひどいのかと…。
血糖も下がらないし、夜中にスミマセン。」

インスリン治療中のAさんです。
Aさんは腎炎(感染症のひとつ)になりかけていたのです。

糖尿病の方は、風邪などの感染症にかかると、血糖がいつもより上がってしまいます。
何も食べなくても血糖値が高くなるというワケです。
だから、「血糖も下がらないし…。」と、Aさんはおっしゃったのでした。

Aさんの場合、今回は、抗生剤を飲むことと、
インスリン量の調整(いつもより必要量が多くなります)について説明し、事なきを得ました。
電話がつながって良かったです。

『つながる』と、いえば、
患者さんの情報が、スタッフ間でつながることも重要です。

医師だけではなく、看護師、管理栄養士、受付と、スタッフ全員が、
患者さんの情報(“ここだけの話”は別!)を共有することで、
患者さんに対し、『自分達は何をして差し上げられるのか』を、
考え、実行することができるのです。

これが、チーム医療、チーム一丸の高いホスピタリティーにつながるのです。

もうひとつ、私のコラムの愛読者の1人である某編集長さんが、
6月に当院に取材にいらっしゃいました。
「各スタッフが1つにつながって、素晴らしいチーム医療が…!」
いえいえ、我々だけでなく、患者さんとも編集長さんともしっかりつながっていますよ!

シリーズ生活習慣病 第24弾!

いいんです!!

「全く何度言っても・・・」、「いつまでたっても・・・」と、

『我が子への 口からもれる 親の愛』 (←川柳?)

私の大好きな次男は、生まれつき障害児(遺伝子疾患)のため、発達が遅く、
分かってはいるものの、つい激励(?)が漏れてしまいます。

心筋梗塞目前や、失明寸前の患者さまに、「なぜ間食がやめられないの?」と、
つい檄(げき)を飛ばすこともありますが、ほとんど親の気持ちと同じ、「心の叫び」・・・。

間食をしても、肥満になっても糖尿病を発症しない人がいる中、
「なぜ私だけ?」
と、やりきれない気持ち、よく分かります。

でも、『遺伝子のなせる業(わざ)』には勝てないのです。

糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、痛風(高尿酸値血症)、肥満・・・
すべて、遺伝子と生活習慣が関係するものです。

現在の医学では、遺伝子を治す治療法がないため、生活習慣をより健康的にするのが、
治療手段となるため、御本人の努力が必要となりますが、
人間ですから限界がありますよね。。。

いいんです!

我々スタッフが、皆さんのライフパートナーとしてお手伝いを致しますから。
その代わり、しっかりとついて来て欲しいのです。

クリニックが手狭になったため、6月2日に小田急鶴間駅前に分院を作りました。
東林間と鶴間、2つのクリニックをあわせると、医師9名、看護師8名、管理栄養士6名、受付5名と、
大変賑やかになりました。

皆様の、「合併症なく楽しい人生」を、スタッフ一丸となってお手伝いをさせていただきます。
私の次男と共にに頑張りましょうね!

シリーズ生活習慣病 第23弾!

糖尿病のお薬(その4)

「○○さん、そろそろインスリン注射を・・・」

糖尿病のお薬を飲んでも効かず、長年HbA1c7.0%以上が続くと
一般的に患者さんにとって、あまり嬉しくない会話が始まります。

「いや、それだけは・・・。あと一ヶ月待って。」
そうおっしゃって、半年~1年引き伸ばしたり、来院しなくなったりするケースをよく耳にします。

『注射』が嫌、『針が怖い』、『イメージが悪い』など、様々な理由があるからだと思いますが、
実はコレ、患者さんにとって『大損』になってしまうのです。

なんと、インスリン治療は、早く始めれば早くやめられる可能性があるのです。なぜなら・・・

・体内で、インスリンを出す細胞(β細胞)が、
・高血糖により攻撃され、細胞の数が減ってきてしまい、
・インスリンを出す量が減り、
・さらに高血糖になってしまう

・・・と、いう悪循環を、


 

[1] インスリン(ホルモン補充)注射をすることで・・・

↓↓

  • メリット1
    インスリンの量が補充され、高血糖が改善される。
    そうすると、β細胞への攻撃が減り、(β細胞の)数が減らなくて済む。
  • メリット2
    高血糖を改善する作業を、注射によるインスリンが手伝ってくれるので、
    体内のインスリンの負担が減る。
  • メリット3
    負担が軽くなった、体内のインスリンはまた元気になってきて、血糖値を下げる力が復活する。
  • メリット4
    悪循環が好循環となり、インスリン注射をやめることが出来る!

 


[2] 逆に、インスリン治療を先延ばしにしてしまうと・・・

高血糖 → 体内のβ細胞攻撃 → β細胞死滅 → 体内でインスリンが作られなくなる

↓↓

一生インスリン注射!


 

・・・となってしまい、本当にこれは、『大損』です。
一生インスリン注射をしなくてもいいように、早く治療を始めたいですね。

インスリンは、基本的には1日4回(毎食事・就寝前)打ちます。
現在、インスリンの種類がたくさんあり、その方の生活などに合わせたインスリンのタイプと
打つ回数(1回~4回)を選んで使うようになっています。

また、最近では、「そろそろインスリンを出す準備をしてネ!」
と、β細胞に軽く命令してくれる優しいホルモン(GLPー1)が発見され、
限られた施設で治験を行っています。

インスリンと同じような注射の打ち方で、体内に入れます。
1日、1~2回打ちで良いそうです。

他にも当院で治験に御協力いただける一部の患者さんには
様々なお薬を使っていただいてます。

なかなか好評のようですヨ!

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